『乳児期の記憶』

皆さんは乳児期の記憶どこまでありますか?

「神童」といわれた三島由紀夫は、産まれた頃の乳母の着物の柄をはっきり覚えていたそうです。

私は、オムツを着けている頃までの強く覚えている記憶は3つあります。

実は私、犬に育てられたのです(笑)

というのは、言い過ぎですが、東京板橋区清水町に住んでいた乳児の頃「アルプスの少女ハイジ」に出てくる「ヨーゼフ」という大きな犬と同じセントバーナードの「キャリー」と言う犬が目の前の家にいて、そのキャリーちゃんに赤ちゃんだった私は子犬の様にいつもくっついていました。大きな犬に包まれる安心感を今でもはっきり覚えています。キャリーも子犬にお乳を飲ませるかの様に私にお腹をかしてくれて、キャリーのお腹に顔をうずくめてお昼寝していました。キャリーがお散歩の時は背中に乗せてもらって、町中を散歩したり、お買物したり、町内ではレイちゃんとキャリーちゃんはちょっと有名だったそうです。

親の都合で引っ越しをしなくてはならなくなり、私は「キャリーちゃんと離れるのはいやだ!」と言ってきかなかったそうで、その噂がキャリーと買い物していた商店街にも伝わり、その商店街にあったぬいぐるみ屋さん(専門店?)のおじさんが手作りでキャリーちゃんそっくりのセントバーナードが寝そべっているぬいぐるみを作ってプレゼントしてくれました。

そのぬいぐるみを抱えて、泣きながらキャリーちゃんと別れたのですが、とにかく悲しかったのを覚えています。それからそのぬいぐるみは、私のまくらとなり、涙と鼻水とよだれが染み込み、10年ほど使われました。小学生になってから、一度キャリーに会いに行きましたが、もう亡くなって、キャリーが産んだセントバーナードがいましたが、もちろん私を知るわけがなく、寂しかったのを思い出します。

大人になってから犬や猫を何匹か飼いましたが、キャリーちゃんのお腹に顔をうずくめる安心感が忘れられず、犬や猫のお腹に顔をうずくめるのがくせでした。みんな仕方なく私にお腹をかしてくれました(=^ェ^=)

2つ目の記憶は、親の都合で1年間、宮崎県西都市の父親の実家で暮らした時の出来事です。

父親の家系は神官で北極星(北辰)や北斗七星の「妙見信仰」の神社を先祖代々お護りして来ました。

北天にあって動かない中心の星・北極星(北辰)を宇宙の全ての最高神・天帝(太一神)として崇め、その傍らで天帝の乗り物ともされる北斗七星(龍神)は、天帝からの委託を受けて人々の行状を監視し、その生死禍福をつかさどるとされた。そこから、北辰・北斗に祈れば百邪を除き、災厄を免れ、福がもたらされ、長生きできるとの信仰が妙見信仰です。

毎朝母は、赤ん坊の私を背中におぶりながら、神社の境内を掃除してから、ご本殿を掃除しておりましたが、その日は私を本殿に寝かしつけて、境内を掃除していました。私の記憶は一瞬なのですが「レイ…レイ…」と名前を呼ばれて、声のする祭壇の方に近づいていった所だけ覚えているのですが、その後の記憶がなく、母が気づいた時には、私は神様のお神酒を飲んで、祭壇の前でぶっ倒れていたそうです。「赤ちゃんが神様のお酒飲んで、倒れている!」と大騒ぎになったそうですが、後にわかったのですが、その時に御神宝の神通力を授けられたようです。

3つ目の記憶は東京に戻った後、急性の病気で死にかけ、完全看護の病院に入院して、親も面会時間30分と制限され、幼い私は心細く毎日泣いていたのを覚えています。

母から「いい子にしていれば、すぐに退院できる。」と言われ、その言葉を信じていい子にしていましたが、1ヶ月たっても退院出来ず、2ヶ月、3ヶ月と経つうちに「このまま、ここから出られないのでは…」という不安と「大人の言う事は信用できない!」という怒りが込み上げ、家族が面会に来ても口をきかなかったのを覚えています。結局、半年間の入院生活が続きました。

古来より「三つ子の魂、百までも」と言いますが、3歳ごろまでに受けた経験によって形成された性質・性格は、100歳になっても根底は変わらないそうなので、乳児期の経験から、私は動物的本能がとても強く、神様(宇宙の意志)からの言葉を受けとり、人間の大人の言う事はあまり信用しない子供として、成長して今にいたります。

皆さんも3歳頃までの強烈な記憶があったら、その経験が今の自分に大きな影響を与えていると振り返ってみたら、気づく事があるのではないでしょうか。

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