『古代から守り継いできた日本の麻文化』

先月、日本一の生産量を誇る栃木県の大麻(おおあさ)農家の大森由久さんより、お電話とお手紙をいただきました。

日本麻振興会の会長である大森さんとは、私が関東にいる時から栃木県の大森さんのおお麻畑での縁農で、種まきから収穫して精麻になるまでを2年に渡って通って学ばせて頂きました。

私が暮らす徳島県吉野川市は、古代・阿波国麻植(おえ)という、阿波忌部の方々が、おお麻を栽培して、神事に使い、おお麻布を織り、おお麻紙(和紙の原点)を漉き、日本全国に伝えていった原点の場所で、数年前、その吉野川市が「麻植の麻を産業として復活させる事業」に力を入れるという事で、栃木県の大森さんの麻畑に吉野川市役所の方々をご案内して、お互いを繋げるお役目をさせて頂きました。

私も吉野川市が麻産業を復活させるのであれば、衣食住でのおお麻製品の開発をして行こうと試作品をいろいろ作っており、7年前の2013年にその徳島県吉野川市で大森さんの日本麻振興会主催の「日本麻フェスティバル」が開催された時や栃木県の鹿沼兵庫県の伊丹で開催された時も、あわたまブースで「おお麻の服」や麻植の土で焼いた「麻文様の陶器」や「麻の実入りのゆず味噌」や「麻の実・麻炭入りの発芽玄米餅」などのあわたま製品を販売させて頂いたり、兵庫県の麻フェス後、徳島県に大森さんをお連れし、吉野川市主催の「麻文化について」の講演会でお話し頂いたりと、いろいろお世話になりました。

しかし残念な事に、個人的快楽のために違法行為をする若者達の相次ぐ逮捕によって、吉野川市が力を入れていた「産業としての麻復活」は、断念せざるを得なくなった経緯があり、麻植の麻復活に期待して動いていただけに、本当にがっかりした事もありました。

また昨年の令和の天皇の麁服も大森さんが足しげく徳島の吉野川市に通い、阿波忌部の方々にご協力して頂き、無事に天皇の麁服調進する事が出来ました。その際、何度か私の家やあわたま山にも遊びに来てくださりました。

神社の注連縄・鈴緒・御幣や大相撲の横綱天皇の麁服など日本の神事や麻の産業には大森さんが丹精込めて育てた精麻や栽培技術が欠かさず、日本にとって本当に重要な方で、とても尊敬しております。

その大森さんからのご連絡は、この令和2年の9月にこれまでの日本麻振興会を法人化して、活動をより充実したものとする為に「一般社団法人・日本麻振興会」を設立し、新たに会員を募集し、これまでの会員の方も改めて入会手続きをする事になりますので、ご入会希望者のとりまとめ代表者の一人として皆さんに呼びかけてほしいとの事でした。

一般社団法人・日本麻振興会は、日本人の生活における麻文化や神事など伝統文化やその技術の継承と麻に関わる情報交換やイベントの開催などを目的とした法人で、あくまで、古代から守り継いできた日本の麻文化や麻産業が今とても厳しい状況にある事を踏まえて「日本の麻」について、一人でも多くの日本人へ認知を広げ、麻の素晴らしさと希少性を一人でも多くの人に知って頂くための活動なので「大麻解放」の立場はとっておりません。

会の規約では「大麻取締法違反者は除名」とうたっており、個人的快楽を求める若者達の自分の事しか考えない違法行為は認めてはいません。日本の衣食住の麻文化とマリファナの欧米文化を一緒にしてもらったら困る。逮捕者が出るたびに、日本の伝統的な麻産業や麻農業に大きな悪影響があり、危機的状況にある。

天皇の神事にしろ、神社の神事にしろ、相撲の神事にしろ、日本の神事はすべて、大麻(おおあさ)が必要であり、石油化学製品やビニールが世界的に見直されている今だからこそ、原点回帰して、生活における麻製品が見直されて日本で復活していかなくてはならない大切な時期なので、個人の快楽で逮捕されて、大森さんの様な麻産業を支えている人達の足を引っ張る様な軽はずみな行動は控えて頂きたいし、その様な人は今回の法人では会員にはなれません。

原点の地である阿波の国(徳島県)の一の宮大麻比古神社(おおあさひこ神社)で、そこの地名は、大麻町(おおあさ町)であり、そこの裏山は大麻山(おおあさ山)であり、日本では大麻と書いて「おおあさ」と呼んでいました。

日本古来の大麻(おおあさ・英名ヘンプ)と苧麻(からむし・英名ラミー)は、明治時代に日本に入ってきた「亜麻(あま・英名リネン)・黄麻(こうま・英名ジュート)」などと区別するために大麻(おおあさ)を「たいま」・苧麻(からむし)を「ちょま」と呼ぶ様になりました。「あま・こうま・たいま・ちょま」と呼び名を揃えたのです。しかし、アサ科アサ属は大麻だけで、亜麻はアマ科、黄麻はアオイ科、苧麻はイラクサ科で、実際は麻ではありません。風合いが麻に似ているという事で、日本では、すべて「麻」と表示されていますが、古代から栽培されてきた日本の伝統の麻は大麻(おお麻)です。

『継承して後世に伝える大切な事』でも書きましたが、昭和の終戦GHQにより大麻取締法ができ、発祥の地である阿波(徳島県)も天皇即位の時の大麻畑しか栽培を認められず、技術の継承がとても難しくなりました。

大麻取締法という法律で日本の伝統的な麻を封じ込めて、日本人の精神性を断つ事が目的の人間達の思う壷にならない様に、日本全体・地球全体の事を考えて、行動できる様な視野の広い人になってほしいと若者達に伝えたい。

写真は、左上が今年の2月に「阿波を学ぶ・特別講演会」もう一度聞きたい大麻(おおあさ)の話と題した講演会が吉野川市忌部神社そばで開催され、お話し頂いている大森さんです。コロナが心配され始めた頃で、観客は少なかったのですが、とてもいいお話しでした。

講演の最後の大森さんの言葉で印象的だったのは、「手仕事は感性が育てる。」でした。

大森さんは常に日本の未来の事を考えて「自分の代で終わらせるわけにいかない」という意識で、若い後継者達を育てています。

今、日本の麻文化が継承されなければ、日本の精神性は絶たれて、日本の力は衰退してゆくでしょう。そうしたら、日本に未来はない。

感性豊かな若い世代の継承者が育ってゆく事を願ってます。

写真右下は、昨年の令和天皇即位の大嘗祭に調進するための阿波麻植で育てた天皇大麻の抜麻式の様子です。

阿波忌部も伝統技術を継承してゆく事に力を入れ、若い後継者を育ててゆく体制を作る準備をしています。

右上は、大麻(ヘンプ)100%の布に私が型を抜きした麻文様を阿波の発酵藍「すくも」で型染めした物です。大麻布の服を阿波の発酵藍で染めた組み合わせが「着る薬」と言うぐらい、人間の免疫力や治癒力を高めるので、インナーを作ったり、左下は、麻文様の陶板をあわたま山の工房で作っています。麻文様は、古来より魔除け・厄除けの縁起の良い文様で、六角形はハニカム構造としてミツバチの巣や様々な結晶など自然界で多く見られるバランスのとれた形で、調和や安定を表し、中央に良いエネルギーを集めます。麻文様の陶板やペンダントを厄除けのお守りとして、あわたまで作っております。

先人の知恵から学んだ衣・食・住をあわたまで実践しています。

ぜひ、日本の麻文化・麻農業・技術の継承や阿波忌部の歴史や麻のものづくりなどに関心のある方は、一般社団法人・日本麻振興会にご入会(入会金・年会費は無料です)頂ければ、麻に関する情報やイベントなどの開催をお知らせいたします。希望される方は、奧野までご連絡下さい。

また、法人の運営はご寄付で活動をして参りますので、今後の日本の麻の振興活動と継承して後世に残すための資金として、一口5千円からの寄付金も募集しております。お力添え頂ける方は、ご案内を送らせて頂きますので、ご連絡よろしくお願いします(^_^)

 

それから私は、個人セッション(カウンセリング)を仕事としてやっています。お悩みやご相談がある方は、ご連絡頂ければ、夜にメールのやり取りで、対応いたしますので、遠方の方でも大丈夫です。

これまでのご相談は、体調や病気のご相談・薬草の知恵、この先の仕事の悩み、人間関係・家族との関係、いじめや虐待、霊的な話・先祖供養、隠された歴史の話などいろいろです。ご相談を受けて、御信託を降ろします。

ご希望の方は、Facebookメッセンジャーに「個人セッション希望」とご連絡下さい(^_^)

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