『国民性の違いを体感する旅・英国編』

前回、20歳の時の『国民性の違いを体感する旅・米国編』をブログで書きました。

今回はその続きで、英国編ですが、ニューヨークを出発する所から…。

ニューヨーク市近郊には、3つの空港があり、この時の旅では、3つの空港全部利用しました。アメリカ国内の移動の時は、国内線のラーガディア空港。ニューヨークの中心街ミッドタウンに最も近い空港です。

ニューヨークから日本に戻る時は、JALANAなど日本からの直行便がある国際線のジョン・F・ケネディー空港を利用しました。

そしてニューヨークからロンドンに移動する時は、すぐお隣のニュージャージー州にある国際線のニューアーク空港から出発しましたが、その時に私がその後、飛行機が苦手になる出来事が起こりました。

ニューヨークからロンドンの飛行時間は6時間半ほどですが、そのちょうど中間地点あたりで、突然飛行機が激しく揺れ始め、シートベルト着用のランプが点滅しました。そして機体が急降下し始め、機内放送で機長が慌てた様子でしゃべっているのですが、早口の英語で「アクシデント」としか聞き取れず、飛行機は激しく揺れながらどんどん高度を下げていきました。そのうち、酸素マスクが上から降りて来て、口に当てながら「このまま、どこかわからない海に墜落して死ぬのかな…。日本のニュースで『搭乗者名簿に1人日本人の女性がいたもようです。』とか言われるのかな…。」とか思いながら震えていると、隣の席の白人の老夫婦が、手を握って「大丈夫!」と声をかけてくれ、それからまだしばらく降下した後、揺れが止まり、機体が安定しました。

どうやら乱気流に巻き込まれて、エンジントラブルがおきていたようで、機長が機内放送で説明をしておりましたが、アメリカからイギリスに行く航空機なので、英語の説明しかなく、周りは外国人ばかりで、状況がよくわからないまま震えていると、隣の老夫婦がブランケットを掛けてくれ「もう大丈夫。」と背中をさすってくれて、反対隣の白人の男の子が飴をくれました。そこからロンドンのヒースロー空港に到着するまで、一睡もできませんでした。

その体験がトラウマとなり、飛行機に乗ると怖くて身体が震えて、日本に戻るまでにあと2回長距離フライトがあったのですが、地獄でした。それ以来、すっかり飛行機が苦手になってしまい、海外旅行は仕方なく乗りますが、日本国内の移動では、よほど急ぎでない限り、飛行機は使わず、電車・長距離バス・車・フェリーで移動する様になりました。

そんな地獄のフライトで始まったイギリス旅は、何となく嫌な予感がしていたのですが、見事に的中しました…。

とりあえず、ロンドンのヒースロー空港から、デザインがおしゃれで有名なロンドンタクシーに乗って、友人の家に向かいました。

友人の家は、ロンドンで最も歴史が古く、人通りの多いオックスフォード・ストリート沿いにあり、東西約2キロに及ぶこのストリートには有名デパートやレストランやカフェやオシャレな雑貨屋さんなど人気ショップが軒並み建ち並び、東京で言うと銀座の様な感じの中心街でした。

高校の美術学科で3年間一緒だった友人は、ロンドンにファッションデザインを学びに来ており、私が訪れた時は、ちょうど卒業制作のファッションショーで発表する服を制作中で、ミシンと格闘しており「何もこんな忙しい時に来なくても…もっと暇な時に来てくれれば、あちこち案内したのに…」と到着するなりグチを言われてしまい、タイミングが悪い時に来てしまった…と思い「大丈夫。勝手に行きたい所に行って来るから、作品に集中して(^_^)」と友人をなだめた。

すると友人が「食中毒に注意してね。今イギリスでは、食中毒で毎日の様に人が死んでいるから。」と言ってテレビをつけたら、イギリスのニュース番組で「今日は◯◯を食べて◯人死んだ」とか「生野菜は食べてはダメ!野菜は必ず加熱する事。牛肉や卵は、加熱してもダメだから食べない様に!生水や牛乳も飲んではダメ!」などと放送していた。

「イギリスって先進国だよね?どうなっているのこれ?」と聞くと「イギリスの食べ物ってひどいのよ。ヨーロッパでは一番食事がひどい国ね。代表的なイギリス料理を聞くと、みんな『フィッシュ&チップス』って答えるの。冷凍の白身魚とポテトをフライにしただけの食べ物。この国の人は、冷凍食品を買って、温めるだけの食事が当たり前で、テーブルの上に大量の調味料が置いてあって、あれこれかけて自分の好みの味にして食べるの。ひどい食事。

それに加えて今、狂牛病で牛肉や牛乳も危ないし、卵はボツリヌス菌で加熱しても危ないし、いろんな食中毒菌で、危なくて何も食べられないの…最悪。」と嘆いていた。

当時のイギリスは、「狂牛病(BSE)」と言って牛の飼料として肉骨粉を食べさせ「共食い」させた事が原因と言われる病気が蔓延して、牛が大量死したり、食中毒菌やエイズウィルスなど様々な菌やウィルスが広がって、毎日のように死者が出ており、酷い状態だった。

今回のコロナウィルスの変異株が最初に発生したのもイギリスだったが、アメリカもそうだが食生活がおかしな国は、ウィルスや病気が発生して蔓延しやすいのかもしれない。イギリス型の変異ウィルスは、感染力がとても高い厄介なものらしく、そんな状況の国だけに、これまで様々なウィルスに対するワクチン開発の必要性に迫られてきた経緯があり、コロナもイギリス・アメリカが断然早かった。

イギリス製のコロナワクチンを打って韓国で5人死んだとニュースになっていたが、私は得体の知れない物質を自分の身体に入れたいとは思わない。

日本のワクチン開発が弱いとされているのは、古来より食文化がしっかりしていて、海藻や発酵食品などのおかげで、日本人にしかない酵素や有用菌が体内にあり、欧米に比べて菌やウィルスに犯されにくい体質だった事も要因にあると思う。でも、最近は日本も食の乱れや農薬など化学物質や遺伝子操作された食材が増えているし、漬物や味噌汁など日本古来の食事をしなくなっている人が増えており、今後、欧米のように菌やウィルスが蔓延しやすくなるかもしれない。

当時、私が通っていた大学の学部のヨーロッパ研修旅行が、ちょうど私がロンドン滞在中に行われており、空間デザイン科の先生が50人ほどの芸術学部の学生を引率してイギリスに来ており、オックスフォード大学の学食でランチして集団食中毒に遭い、全員病院に担ぎ込まれた。そのニュースをロンドンの友人宅で見て驚いた。そんな状況なので仕方なく、友人宅にいる間、私の母が事前に日本からお土産として送ってくれたお米やうどん・蕎麦の乾麺や鰹節・海苔・昆布・わかめ・干し椎茸・高野豆腐などの乾物を戻して調理して食べ、出かける時は、梅干しやおかかのおにぎりを握って持って行ったので、イギリスで外食は一切しなかった。

ロンドンの中心地にハイドパークという、ニューヨークで言うセントラルパークのような巨大都市型公園があり、そこの芝生に座っておにぎりを食べていたら、そこでサッカーをしていた少年チームの子達が珍しそうに近づいてきて「それは何?」と聞いてきたので日本語で「おにぎり」と言ったら、きょとんとしており「ジャパニーズ・ライスボール」と言ったら、納得していた。海苔を巻いていたので、得体の知れない黒い物体を食べている様に見えたのかも知れない。

当時は、今のように携帯電話で何でも調べられる時代ではなかったので、地図を片手にロンドンの中心街を一人で歩き回った。探していた建物が見つからず、何人かに声をかけたが、ことごとく無視された。小さな子供の手を引いた母親らしき人ならいけるかと思い正面から「エクスキューズミー!」と声をかけたが、露骨に嫌な顔をされ、無視して通り過ぎた。小さな子供がこちらを振り返りながら「ママ、あの人が何か言ってるよ!」と言ってくれたのだが「いいから行くわよ!」と気にかけてくれる子供の手を引っ張って行ってしまった。

アメリカを3週間旅した時には、ほとんど経験しなかった、人種差別の洗礼をイギリスで受けた。

その後、英国王室御用達の老舗高級デパート「ハロッズ」で、素敵なデザインの缶に入った紅茶をいろいろ買おうと訪れた時の事、私のだいぶ前に品の良さそうな男性が歩いており、ハロッズのガラスドアを押して開けた。その次に中年の女性が入ろうとしていたのに気づいたその男性は、ガラスドアを押さえて「どうぞ!」とその女性を手招いた。「さすが、英国紳士。レディファーストを心得ている。」と思った矢先、その後を私が通ろうとしたら、男性が冷たい顔でドアを閉めた。「うわ…露骨だな…」あまりにわかりやすい差別に思わず苦笑いした。

「イギリスでは、アジア人に対する差別がキツいのかな…」と思いながら、お店で飲み物を買った時、店員さんが「ユーアー チャイニーズ?」と聞いてきたので「ノー!ジャパニーズ」と言うと、物凄い顔をして「ジャパニーズ!!」と言って冷たくあしらわれた。

「えっ?アジア人でも中国人は良くて、日本人はダメなの?どういう事???」

帰って友人に聞いてみると「イギリスは日本と同じ島国だから、地続きのヨーロッパの国々より、よそ者に対する態度が厳しいと思う。アジア人に対しても、中国(香港)やインドはイギリスの植民地だから、自分達の支配下にあると思っているけど、日本は戦争であれだけ痛めつけられても、戦後に高度経済成長し、世界第二の経済大国に成り上がった事が気に入らないんだと思う。大英帝国のプライドが高いのよ!」

確かに当時は、まだ香港はイギリスの植民地で、中国はまだ経済大国ではなかったので、プライドの高いイギリス人にとっては、格下として上から目線でいられたが、成り上がり経済大国の日本に対しては、とても厳しかったようだ。

アメリカは、多民族国家だからもっと自由な感じだったけど、イギリスはめんどくさい国だね。」と言うと「王室があり歴史ある国だからね。アメリカもイギリスから独立した国だから、経済では負けているけど、原点は自分達だから自分達が格上だとイギリス人は思っている。でも日本は、皇室もあり、歴史もとても古いので、ある意味、イギリスにとってライバルなのかも知れないね…」と言っていた。

なるほど…。いろんな意味で日本人は、ライバル視されているのか…と理解した。

昨日の夜、メーガン妃とヘンリー王子が、インタビューを受けて「メーガン妃と生まれた子の肌の色で差別を受けた」と言って、イギリスやアメリカで大騒ぎになっているとニュースで報じられていた。メーガン妃は、白人の父とアフリカ系アメリカ人の母のハーフなので、黒人の血が流れており、その事を英国王室は嫌がり、肌の色が違うとか嫌がらせを受けていたらしい。ちょうどこのブログを書いていたので、とてもイギリスらしいニュースだと思った。

今でも人種差別問題は、とても根深い問題だと感じた。

ロンドンの歴史的建物を巡ってみようと思い、有名な赤い二階建てバスの「ダブルデッカー」の二階がオープンカーになっているタイプに乗り込み観光してみた。

美しいデザインの「タワーブリッジ」や、英国王室の公邸である「バッキンガム宮殿」や、英国国会議事堂である「ウェストミンスター宮殿」の時計台「ビッグ・ベン」や、世界最大の博物館「大英博物館」など歴史的建造物を巡った。さすが大英帝国!と思うほど重厚で美しい石造りの建物の数々は、アメリカの近代建築と違い、歴史の重みを感じ、デザインも美しく本当に感動した。

開閉式の美しい「タワーブリッジ」が歌で有名な「ロンドン橋」かと思っていたが、同じテムズ川に架かる別の橋だった。よく誤解されるらしい。バッキンガム宮殿で赤いジャケットに黒いふわふわの帽子を被った兵隊さんを見て、子供の頃におもちゃの兵隊さんの木の人形を持っていたのを思い出し「あれはバッキンガム宮殿の兵隊さんだったのか…」と実物を見られて嬉しかったり、当時私が使っていた忘れな草のパフュームが「ウッズ オブ ウィンザー」と言って伊勢丹でしか売っていないものだったのだが、英国王室最古のお城でエリザベス女王が週末過ごす居城「ウィンザー城」の森を意味する王室御用達の香りだと知ったり、いろいろ発見があり、面白かった。

一番楽しみにしていた「大英博物館」でバスを降りた。世界最大の博物館で、世界中の美術品や書籍や歴史的に略奪した品々など約800万点が収蔵されており、とても1日では見きれない。大英帝国時代に各植民地から略奪してきたものも多く、世界各国から返還を求められており「泥棒博物館」や「強盗博物館」などと批判されていたりする。

日本の展示でも縄文土器や埴輪・銅鐸・鉄剣・銅鏡や平安時代の陶器や着物や古文書・鎧兜や貴重な浮世絵・仏像など戦後のどさくさで持ち出された物もあるのか歴史的な品々が展示されている。

観光客が多かったので、なるべくすいている所に自然と足が向かった。入った大きな部屋は、エジプトの展示室で、横長のガラスケースがたくさん並んで置いてあり、その中は全部、棺に入ったミイラで、さながらご遺体安置所の様だった。

成人のミイラだけでなく、赤ちゃんや子供のミイラまであり、少女のミイラなど、髪も生えており、肌もきれいで生きているかの様にリアルだった。ちょうど私が見学してる時、その部屋には私一人だけだったので「今このミイラがゾンビのように一斉に立ち上がったらどうしよう…」などと想像して、急に怖くなった。

その後、古代エジプト古代ギリシャの展示をひと通り見たのだが、最初に見たミイラの部屋のインパクトが強烈過ぎて、ほとんど覚えていない。15年後に御神託で「ロゼッタの石版」とメッセージが降りてきた時に「ロゼッタストーンって確か大英博物館で実物を見たはずなのにミイラの記憶しかない…」となったほどである。

大英博物館を出て、疲れて目の前の階段で座っていると、白髪に白いひげに黒いハットを被り、ステッキを持った英国紳士風のおじいさんが「アフタヌーンティーをご一緒にいかがですか?」と声をかけて来た。アメリカの湖で釣りに誘って来たおじいさんといい、私は白いひげの仙人の様なじいさんにどうもモテるらしい。

近くのオープンカフェでおじいさんとお茶を飲みながら、片言の英語と和英辞典を駆使しながら、コミュニケーションをとり、いろいろお話しした。それが唯一楽しかったイギリス人との交流だった。帰りは、おじいさんから路線バスの乗り方を教えてもらい、バス停まで送ってもらい、なんとか友人の家までたどり着いた。

日曜日に友人がロンドンで有名なアンティークマーケットに連れて行ってくれた。古着や小物やアンティークの家具や雑貨など状態も良く、物を大切に使う国民性なのだと感じた。とても楽しい時間だった。

ロンドンを発つ日、ヒースロー空港行きのバスを待っていると、時間が過ぎてもバスが1台も来ない。すると私の前に黒いロンドンタクシーが止まり「今日は、ストライキやってるから、待ってもバスは来ないよ!」と運転手が教えてくれた。慌ててタクシーに乗せてもらい空港に向かった。時間が迫る中、空港に着いて搭乗手続きをしていたら「なぜ、直接日本に帰らず、またニューヨークに戻るのか?目的は何だ?」と聞かれ「友人達とニューヨークで落ち合う事になっているので…」と説明しても「なぜだ?」と神経質そうなイギリス人5人くらいに囲まれて「何かを隠し持っているかもしれない」と薬物の運び屋と思われたらしく、身体検査と荷物を全部出されて調べられ、お土産で買った紅茶の缶も全部開けられ、中のお茶まで出して調べられた。何も出て来なくて、グチャグチャに荷物をスーツケースに戻され、私の検査で飛行機の出発が大幅に遅れて、飛行機に乗り込む時に多くの人に睨まれ、イギリス旅は最後まで散々だった…。

飛行機は、行きで恐怖症になってしまったので、眠れずにニューヨークに着いて、飛行機を降りたら、アメリカ人の空港職員の制服を着た、太った黒人のおばちゃんが「ウェルカム!ウェルカム!」とニコニコ笑いながら、手を広げて立っていた。そのおばちゃんの笑顔を見たら、ホッとして思わず抱きついてしまった。

イギリス人の空港職員の冷たい目とはえらい違いで、とても安心感があり、そのおばちゃんに本当に癒された。

その後、パリに行った友人とホテルで落ち合い、アメリカを旅し続けていた友人は、お金が尽きたので、先に日本に帰っていた。

イギリスは、大英帝国のプライドが高く、神経質な割には、食がひどく、先進国とは思えないほど、食中毒やウィルスなどが蔓延しており、本当にバランスの偏った国だと思ったし、食事は重要だと思った。

イギリスから自由を求めて新天地を目指した人々がアメリカ大陸に移り住んだので、アメリカ人の国民性はおおらかで、多民族国家なので、居心地は良かった。(最近は新型コロナウィルスがアジア圏から発生したとされ、アジア人に対する風当たりや差別は強まっているようだが…。)銃社会問題もある。

この長旅で、いろいろ体験して、国民性の違いやそれぞれの国の問題を考えさせられた。

【個人セッションを受けてみませんか?】

私は、個人セッション(カウンセリング)も仕事としてやっています。

「会いたい」とご連絡をよくいただきますが、コロナ禍なので、私に何か聞きたい事や話したい事がある方やご相談がある方もぜひ個人セッションでやりとりしましょう。女性が多いので、男性もぜひご相談ください!

夜にメールのやり取りで、対応しているので、遠方の方でも大丈夫です。

これまでのご相談は、体調や病気のご相談・薬草の知恵、この先の仕事の悩み、人間関係・家族との関係、いじめや虐待、霊的な話・先祖供養、隠された歴史の話などいろいろです。ご相談を受けて、やりとりをして、最後に御信託を降ろします。

ご希望の方は「個人セッション希望」とご連絡お待ちしております(^_^)

f:id:Rei-wa:20210305232135j:image